治療について

むし歯の原因と治療

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毎日の食事や飲み物を通して、歯の表面には、汚れによる歯垢=プラークがついています。プラークの中には、ミュータンス菌という虫歯を引き起こす菌が住んでいます。この菌は、お口の中に残っている糖分を基にして酸を放出します。その結果、歯の最表面にあるエナメル質という物質を溶かし、歯を脱灰していきます。これが虫歯の原因と成り立ちです。 では、なってしまった虫歯にはどのような治療があるでしょうか。歯は大まかに、表面からエナメル質、象牙質、神経により成り立っています。虫歯は、数字が小さい方が軽度であることを示し、進行具合によってC0~C4に分類され、それぞれ段階にあった治療方法が必要です。C0という最も初期の段階であれば、フッ素の塗布による再石灰化だけで、歯を削る必要はありません。しかし、神経まで虫歯が到達しているなど進行が進んでいる場合には、痛みを生じ、治療は神経を抜く、抜歯をするといった治療も必要となります。痛みや治療の回数は、虫歯が進行していればしているほど多くなります。 なってしまった虫歯の治療や、虫歯の予防に大切なのは、早め早めの来院です。何か気になる症状がある場合には、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。

歯周病について

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日本において、歯周病の患者数は5人に4人というデータもあるほど、歯周病は身近な感染症の1つです。歯周病とは、歯の周りの組織がプラークに含まれる歯周病を起こす細菌に感染し、歯肉の腫れ、出血を引き起こし、進行すると、歯槽骨がとけてしまい歯が抜けてしまう病気です。 歯周病の原因は、プラークや歯石の付着といった衛生状態によるもの、歯並び、喫煙、糖尿病といった全身疾患の関連が分かっています。 歯周病対策としてまず大切なのが、予防です。定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを行い、歯ブラシの当て方など自宅でのケアについて指導を受けることが有効です。 すでになってしまった歯周病に関しては、歯ブラシではとれない歯石の除去、かぶせものの修正、噛み合わせの調整、フラップオペといった歯周外科手術があります。歯周病の予防同様にメインテナンスとして定期的なクリーニングや清掃についての指導をうけることが重要です。 歯周病は長期にわたる治療が必要です。お口のことで、なにかお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

予防歯科

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これまでの歯科医療は、虫歯を治す、歯周病を治す、失った歯を入れ歯で補うといった、すでにできてしまった病気を治すことが中心でした。 近年は、虫歯や歯周病にならないようにといった予防歯科という概念が定着しています。 予防歯科でまず、虫歯や歯周病の検査を行い、現状のお口の状態を把握します。唾液を検査することで、虫歯に関連する細菌の数やタイプを計測することもできます。 当院では、患者様それぞれのお口の状況を確認し、歯科衛生士がProfessional Mechanical Tooth Cleaning (PMTC)を行います。その後、歯の表面の再石灰化を促すためフッ素の塗布を行います。これらの治療を最大限に有効化するためには、毎日のご自宅でのブラッシングが重要です。毎日何回も磨いているからと言って、歯がきれいとは言い切れません。利き手の癖や、歯の並びなど患者さまそれぞれにブラッシングの癖があり、磨きのこしが蓄積しています。ブラッシングのプロである、歯科衛生士よりブラッシングについて、アドバイスをさせていただきます。ただのブラッシングでしょ?と思われるかもしれませんが、予防歯科の治療は毎日の歯磨きによって効果を最大限に発揮することができます。 まずは、ブラッシングから予防をはじめてみましょう。

入れ歯

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虫歯や歯周病で歯を失ってしまった場合、食事や、発音、見た目に問題が生じます。当院では、入れ歯の治療にも高い技術力と経験を有しています。 入れ歯には、部分的に無くなってしまった歯の代わりとなる部分入れ歯と、すべての歯がなくなってしまった場合の総入れ歯という2つの種類があります。 いずれも治療手順は、お口の中の型を取り、入れ歯を作成し、かみ合わせや、顎への適応の調整をしていきます。部分入れ歯の場合は、無くなってしまった歯の隣などの歯に金具をかけて固定し、噛めるようにするため、隣の歯を金具がかかるように削る必要があります。 初めてお使いになる方には違和感が大きいものですが、調整を重ねて、無理なく使用できるようになっていきます。 また、入れ歯は、残っている歯の変化や、入れ歯を乗せる土台となる歯肉や顎の年齢による減少により、徐々に不具合が生じてきます。快適に入れ歯をお使いいただくためには、定期的なメインテナンスが重要です。入れ歯は毎日の生活に不可欠なものです。噛むと痛い、入れ歯を入れると話しにくい、とれやすいという不具合は、我慢せずにご遠慮なく当院までご相談ください。

かぶせものによる治療

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虫歯の治療により歯を大きく削る場合、そのままでは、お食事や見た目、発音に問題が生じてしまうため、かぶせものをします。差し歯といわれることもありますが、このかぶせものの総称をクラウンといいます。 クラウンの治療方法は、虫歯の治療が終わった後に、精密に歯の型を取ります。その歯型から削った歯をもとのかたちと同じ形になるように、かぶせものを作成します。完成したかぶせ物を、特殊なセメントで合着し治療が完了します。かぶせものは、毎日の適切な口腔清掃と、定期的なメインテナンスにより長持ちさせることができます。 注意点として、かぶせものは、材質によって保険適応、自費とお値段が異なります。 従来の金属やレジンという樹脂製のものに比べて、ジルコニアやセラミックは値段が高くなりますが、見た目の美しさや、光を浴びた際の色の発色、表面へのプラークのつきにくさによる虫歯や歯周病のリスクの低下といったメリットがあります。特に、前歯の治療においては、お話をする際に目立つ部分のため、美しさや自然な印象を気にされる方が多くいらっしゃいます。患者様にとって、最適な治療方法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

つめものによる治療

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虫歯による治療を行った際、削った部分を埋めるために詰めるのが、つめものによる治療です。詰め物は、削った大きさや、部位によって選択する素材が異なりますが、大きく分けて2つの方法があります。 1つは、レジン修復です。レジンという樹脂製の柔らかい素材を、光重合して硬化させ修復します。小さな虫歯の場合は、1回の治療で済むことや、それぞれの歯に近い色を選択できるということに優れています。 2つめは、インレーという詰め物です。インレーの中にも金属の種類や、セラミックなど素材によって種類が分かれます。材料から考えると、美しさや、虫歯の再発(2次カリエス)のリスク、安全性の観点からそれぞれメリットやデメリットがあります。20年前に治療した金属のつめものを白い色に治したいといったように、痛みや違和感がない状態で、つめものの作り直しを希望する患者様も少なくありません。審美に関わる意識が高い時代ですので、笑顔やお話をしている際などは、金属色ではなく自然な感じのつめものが理想的となってきています。患者様にとって、最適な治療方法をご提案いたします。お口の中で気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。